VENGEの乗り方

SpecializedのVENGE PROというバイクを購入したのは約1年前
買ってから1万キロ程は乗ったと思う。
初めて乗ったのは、ある練習会で憧れの人に「乗ってみる?」と聞かれた時だった。
漕ぎ出した瞬間から、今までの常識からは考えられないくらいバイクが進んだ。おそらく5分くらいだったと思うけど、
VENGEの性能の高さを実感することが出来た。

新車で悩んではいたけれど、それから心はほとんどVENGEの虜だった。
それから実際に購入までは2〜3ヶ月だったと思う。

そんな経緯で購入したVENGEは、僕の脚や技術では身に余る機材だった。
よく聞く「身に余る機材」という言葉がこんなにしっくりくるとは・・・というくらい余った

「脚が疲れる」「踏み切れない」「脚が負ける」「スプリントがかからない」
乗り出してから半年以上はそんな感想ばかりだった。

IT技術者さんや、Cyclistの松尾さんなどのインプレを見ると自分の感覚と似ているところと、全く違う印象の2つを感じていた。
同じ感想だったのは「速い」というところ。VENGEはずるいくらい速い。平坦や下りは他のバイクと一緒に走るとアドバンテージを感じることが多い。
違った点は、「硬すぎず、脚が残せる」という点。これはもう全然わからなかった。笑
そもそもMERIDAのスクルトゥーラでさえ硬いと感じていた僕にエアロロードの剛性は硬いとしか感じられなかった。
ロングライドでも、MERIDAのスクルトゥーラなら200㎞乗ってもサイクリング強度なら疲労はあまりなかった。
それに対してVENGEは同じような強度でも150㎞で脚がバキバキ。僕にとって「疲れるバイク」だったのでロングライドでは自然とスクルトゥーラを選んでいた。

その印象が変わってきたのは最近だった
きっかけは2つ。
1つはホイールを変えたこと。これもたしかに理由の1つで、VENGEに乗るのが楽しくなった大きな要因の1つだと思う。
roval CL50からBORA WTO33に変更した。リムハイトは低いホイールの方が僕は好きだと分かった。

次にこれが一番大きな要因だけど、
篠さんの夫であるしょっとこさんの一言だった。
登っている時に「TOMIさんはもっと踏んだ方が良いですよ」そんな感じの言葉をかけてくれた。
要は「ケイデンスが高すぎ」的な意味合いだった。
その言葉の後に篠さんのペダリングを見ると全身を使って大きく股関節・体幹を使ってペダリングをしている。
ケイデンスは僕より10rpm以上低かった。後ろからそのペダリングを真似してみる。
人のペダリングのマネは得意だ。理学療法士で良かったとこういう時に思う。

しばらく真似しているとVENGEがぐんぐん進むことに気づいた。
そこからはトントントンとVENGEの走らせ方がわかってきた気がする。

あくまでも僕の主観なので役に立つものではないと思うけれど、
VENGEはトルクを掛けた時に進む角度?時間?というものが他のバイクより少し多い気がする。
例えばMERIDAは12時から2時まで踏んだら脱力するように意識しているけれど、VENGEは4時くらいまで受け入れてくれる気がする。
なんなら引き足から進む気がする。感覚的には9時くらいから前に大きく股関節を動かして前に持っていきながら踏みだす感覚で踏んでいる。
この踏み方をしてもまだ疲れるのだが、今度は下至点近くまで踏みすぎているのが悪いと気付き、脱力を意識するようにした。
そうすると進む。そして疲れない。
なんならたわむわけではないけど、少し脚に優しいとさえ感じることができるようになった。

人によって感じ方が違うのでインプレは難しいとよく言われる。そう思う。
こんな素人でさえ1年乗ったら印象が大きく変わるのだ。

とにかく今はVENGEに乗るのが楽しくて仕方ない。
次に買うなら???みたいな妄想は止まらないけれど、
このバイクの寿命が来るまではずっと乗る。VENGEはロードバイクの楽しさを新しい面から教えてくれた。

コメント

  1. はま より:

    メリダとベンジでクランク長は変わってないんですかね?

    自分も現在似たような状況で、最近買ったバイクのクランク長が2.5mm長く、乗り方がわからなかったですが低ケイデンス高トルク型で回した方が速くなりました。

    • tom's cycing より:

      変えてなかったです。(今はVENGE170mmとMERIDA165mmで分けてますが)
      かなり似た状況ですね!クランク長も要素として大きいですね!

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